CASE14

導入インタビュー
フジケン 武藤様

会社名
株式会社フジケン
代表者
代表取締役 牧 久様
所在地
愛知県岡崎市
事業
マンション事業 、戸建分譲住宅事業、注文住宅事業、ビル建設事業、リゾート事業
従業員数
94 名(2022 年 3 月時点)

導入前の課題

  • 属人的な営業スタイルによる口コミ・紹介の獲得から、会社の仕組みとしての口コミ・紹介獲得の必要性を感じていた。
  • 戸建て事業部とマンション事業部とで、顧客情報を共有していた。戸建て事業部はすでにアンバサダークラウドを導入しており、足並みを揃えたいという意図があった。

アンバサダークラウドへの期待

  • 個人の営業力に依存しすぎずに、高い再現性で顧客と関係を構築できる仕組み作り。
  • システムの力を借りることで、営業が顧客との関係構築に集中できる体制を整えること。

導入後の効果

  • 戸建て事業部とマンション事業部の連携により、マンションオーナー様が戸建て購入検討者を紹介、戸建てオーナー様がマンション購入検討者を紹介といった、事業部をまたいだ紹介事例が生まれている。
  • 「アンバサダー」の言葉・文化が社内で浸透し、営業からお客様への会員登録を通じて、口コミ・紹介依頼をしやすくなった。

戸建て・マンションの 足並みを揃えた提案の実現へ

LiB :アンバサダークラウド導入の経緯を教えてくださ い。

武藤様:フジケンでは、戸建て事業部で先駆けてアンバサダークラウドを導入しました。ファンサイトで顧客接点を増やし、お客様からの口コミ・紹介を増やしていきたいというのが、導入の主な目的です。

もともと、弊社では戸建て事業部とマンション事業部で、お客様の情報を共有しています。そうすることで、新規のお客様に対して戸建て・マンション双方でアプ ローチしていくことができます。

フジケングループは、50 年以上岡崎を中心とした西三河エリアで事業を営んできました。その中で、マンションから戸建てへの住み替え、あるいは戸建てからマンションへの住み買いを希望するお客様の声は少なくありません。

1 つのマンションに、親子 2 世帯が住むという事例も増えています。お客様からの紹介数を増やすのはもちろんですが、戸建て事業部と足並みをそろえ、こうした需要に応えていきたい。そういった思いから、マンション事業部でもアンバサダークラウドの導入を決定しました。

システムによるサポートで 口コミ・紹介を創出させる

武藤様:私は 10 年以上にわたり、マンション事業部で営業を担当してきました。ありがたいことに、他の課員と比べて口コミ・紹介を多くいただいております。

従来、口コミ・紹介とは営業個人に紐づいてきました。個人の力量が口コミ・紹介数に大きく左右されてきたのが、マンション営業の根底にあります。

特に商談の 1、2 回目におけるお客様との人間関係で、「その後」がある程度決まってしまうという歴史がありました。

LiB :購入を決断されたタイミングは、営業に対するエンゲージメントが最高潮に達します。その時点での関係性が、口コミ・紹介数を左右しているのですね。

武藤様:口コミ・紹介が出る人間関係の下地を作ることは、営業にとって非常に重要な活動だと思います。

LiB :アンバサダークラウドは、オーナー様専用のサイトを通じて、記事やメール・LINEでの顧客接点を増やして、お客様に会社様のことを想起されるタイミングを増やすことに重きを置いています。これまで営業が個々に行っていた取り組みを、アンバサダークラウドによって会社の機能としてサポートできるようになります。

それにより、営業の方々がお客様との関係づくりに、より注力できるようになると思います。

武藤様:それこそが、アンバサダークラウド導入の一番のキモだと考えています。個人の力量に頼りすぎず、会社として仕組みを作ることで、成功事例の再現性を高められるのではないでしょうか。

まずは「口コミ・紹介制度がある」ということを認知してもらう。その上で、営業やアンバサダークラウドでご紹介を促していく。これを会社の大きな軸のひとつにすることは、真剣に考えていかないといけません。

お客様を営業個人の財産ではなく、会社の財産にしていく。そうやって、お客様と会社とを紐づけていきたいで すね。

事業部間・グループ間での 情報共有の実現へ

LiB :戸建て事業部のオーナーズクラブとマンション事業部のオーナーズクラブで、お客様のニーズやそれに伴う運用方法に違いはありますか。

武藤様:戸建てとマンションそれぞれの、住まいとしての性質の違いを考慮する必要があるかなと思っています。戸建てはお客様のニーズに合わせて土地を探すことができます。そのため、お客様からの口コミ・ご紹介をいただきやすいです。

一方で、マンションはすでに建物がある状態でご提案するので、必ずしもお客様の望む立地にご案内できるとは限りません。せっかくご紹介いただいたのに、ご案内できないということもあります。この点は、今後も工夫が必要です。

LiB :戸建て・マンションをまたいだ情報共有はできている。一方、マンションのお客様からマンションのお客様をご紹介いただくところで、超えるべきハードルがあるのですね。

武藤様:その通りです。近年岡崎市周辺のエリアは、マンション需要にも変化が起きています。具体的には、ファミリー層のお客様から、他の地方から転勤して岡崎にやってきた方、将来的に転勤・転居を控えている方が増えています。

あるいは近隣との関係構築よりも、自分の満足いくライフスタイルを追求するというニーズが、年々高まっています。こうしたお客様に、アンバサダークラウドや営業からどうアプローチしていくかが、今後の挑戦となるで しょう。

LiB :そのほかに、事業部間やグループ間で行っている、あるいはこれから行っていきたい取り組みがあれば教えてください。

武藤様:フジケングループは、住宅関連事業以外にホテル事業、健康スポーツ事業、介護福祉事業などを手がけています。現在行っている取り組みは、各事業部にまたがっての広告展開です。

例えば会員制のリゾートホテルの会員様へ、年 1 回パスポートと合わせてチラシを同封したり、スポーツクラブにチラシを置いたりしています。

戸建て事業部とマンション事業部では、先述の通り顧客情報を共有することで連携が取れています。他の事業部間も含めた一元管理はまだこれからですが、ゆくゆくはできるようにしていきたいですね。

もしグループ全体での顧客情報の共有が実現すれば、ホテル会員様がモデルルームへ来場した際「いつもホテルをご利用いただきありがとうございます」とご挨拶ができます。最初の一言をこう始められるというのは、非常に大きなアドバンテージになると思っています。

目指すはアンバサダーの世界観

LiB : アンバサダークラウドを導入したことで、どんな変化がありましたか。

武藤様:マンション事業部にもアンバサダークラウドを導入したことで、戸建て事業部との顧客情報の連携が取りやすくなりました。徐々にではありますが、マンションから戸建てへの紹介、戸建てからマンションの紹介事例が見られるようになりました。

マンション事業部内では、「アンバサダー」という言葉が部内に根付いてきた気がします。実際に、社員が「アンバサダー」と口に出す頻度が日々増えています。成果を出すのはこれからですが、まずは「はじめの一歩」を踏み出せたという印象です。

LiB : アンバサダークラウドや考え方を浸透させるのに、取り組んでいることはありますか。

武藤様:戸建て・マンション両事業部を統合する形で、アンバサダークラウドを運用するチームがあります。マンション事業部にも、1名の担当者を置いて、既存のお客様へのDM送信や会員促進、営業担当者に会員勧誘への声がけといった活動をしています。

LiB :マンションの場合、お部屋の引渡し後は管理会社がお客様対応することになると思います。既存のお客様の会員登録誘致は、とても大変そうです。

武藤様:そうですね。先ほど紹介した活動はもちろん、弊社子会社の管理会社に依頼して、ポスティングを実施しています。

私自身、過去のお客様で今でも連絡を取り合う関係性の方へ、紹介依頼と会員登録のお電話をかけました。ここ2、3 年でご支援したお客様には、ほぼ全員にお電話したかと思います。

LiB :それだけ多くのお客様と、今でも接点をお持ちなのですね。

武藤様:おかげ様で、多くのお客様と今でも交流しています。

例えば、約 2 年半前にご契約いただいたあるお客様とは、定期的にお会いしてお茶をしています。あるお客様からは、高校時代の同級生の方々をご紹介いただき、3軒ほどご契約をいただきました。

女性のお客様が戸建てを、そのお母さまがマンションをご契約いただいたこともあります。その後、その女性のご友人様が、マンションをご契約いただいたこともありました。

LiB :まさに、武藤さんご自身が「アンバサダー経営」を実践されているのですね。

武藤様:そうかもしれません。

私は、営業は科学に立脚すべきだと思うのです。私自身、過去の成功体験に基づき、もっとも成約率が高い言葉・話し方を選択し、お客様に合わせてカスタマイズしてきました。ペーシングやラポール形成により、信頼関係を築くのに重視しているのは、お客様をよく観察・洞察し察する感性と、思考や購入決定プロセスを見極める科学なのです。

とはいえ、このやり方を人に教えるのは難しいでしょう。あくまで私自身の体験に基づいて築き上げた方法論ですから。

それに、ここで紹介した事例はあくまで私個人のものに過ぎません。弊社としては、こうしたお客様との関係構築を、会社の仕組みとして再現できるようになる必要があると感じています。

LiB :契約獲得や口コミ・紹介創出には、営業ひとりひとりがお客様と信頼関係を築いていかないといけません。そこにアンバサダークラウドという仕組みがあることで、事前に「フジケンさんから買いたいな」と思ってもらえる土壌を作れると思います。

そうなれば、営業の皆さんにとっても、関係構築がしやすい環境が整えられると思いますね。

武藤様:新築マンションを販売する際、1 年間チラシを打ち続けても近隣の方に認知されていなかったというのは、珍しくありません。訪問や電話、メールなどの施策をやった結果、契約に結びつくわけです。

アンバサダークラウドも同様で、ファンサイトによる口コミ・紹介創出というのは、すぐには結果が出ない、難しい領域だと思います。だからこそ、中長期的に取り組むことで、成果を創出できたらと考えています。

(取材日:2022年5月19日)

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