CASE09

導入インタビュー
シリウス 藤原様

会社名
株式会社シリウス
代表取締役
佐藤幸夫
所在地
岩手県盛岡市
事業
注文住宅(セミオーダー)
従業員数
60名
年間引渡棟数
120棟

導入前の課題

  • 会社存続のためにも、オーナー様に当社で家を建てて良かったと思ってもらうためにも、オーナー様とのつながりを強化する仕組みを作りたい
  • 3.11の経験を踏まえて、自然災害への対策などに役立つ情報を提供できるプラットフォームも持ちたいと思っていたものの、費用や対応工数が懸念だった

アンバサダークラウドへの期待

  • ポイント制度が運用しやすく、費用や工数を抑えて、オーナー様にとって価値あるオーナーズクラブが実現できそうだと直感
  • オーナー様と接し、家づくりや暮らしを楽しんでいる様子を知ることは、社員の満足度向上や新規採用にもつながると期待

導入後の効果

  • 読み手目線の役立つ記事を提供できるようになり、オーナー様からも大変好評
  • 会員数も急増中で、ファンのネットワーク化が進んでいる
  • 社員満足度の観点でも、記事作りやサイト運営を担うスタッフの感度が上がり、チーム内でのアイデア出しや記事作成のスキルも高まっている
  • 社員が仕事を楽しんでいる会社であり、オーナー様とのつながりを大事にする地域密着の会社であることを、より多くの人に知ってもらえるようになった

「手間と費用を抑えて顧客満足度向上」という 、わがままな願いを実現する仕組み

LiB:アンバサダークラウドに興味を持ったきっかけを教えてください。

藤原様全社的に紹介営業に力を入れたいという思いと、紹介に力を入れないと生き残っていけないだろうという考えがありました。OBのオーナー様もかなり多くなってきましたし、引き渡し後のサービスを提供していくため、また、オーナー様に「シリウスで家を建ててよかった」と思ってもらうために、何か良いシステムがあるのではないかと思っていたのです。

LiB:オーナー様向けの取り組みを仕組み化しようと考えていたのですね?

藤原様:はい。工務店は、少人数で“地域密着”を大切に仕事をしています。当社も、もっと地域密着で、お客様に寄り添い、オーナー様と密接なお付き合いをしたいと思っていました。そして、オーナー様の痒いところに手が届く社員を育てたいと思っていました。そうすることで、CMを流したり展示場に出展したりせずとも、新しいお客様も増え、社員も楽しそうに働いてもらえる会社にできると考えています。そのための良い仕組みを作ろうと考え、複数のサービスを検討してきましたが、当社の社員はフルスイングで働いていますので、簡単には対応工数を増やせません。わがままな願望ですが、手間や費用をかけずに顧客満足度を高めたいと思っていました。そんな時に出会ったのが、アンバサダークラウド。サービスサイトを見てこれは良いと思い、LiBさんに問い合わせたわけです。

LiB:アンバサダークラウドのどのような点が良さそうだと感じたのですか?

藤原様:アンバサダークラウドは、オーナー様が活動に応じてポイントを申請、我々がそれを承認する仕様で、年に1回のランクアップ設計になっています。ランクに応じて、オーナー様にギフトを贈る仕組みなので、とても運用しやすそうだと思いました。一方、他社のサービスは、ポイントが現金とほぼ同等の扱いになっていて、かなりシビアに管理する必要がありました。また、我々主導でポイント付与する仕組みになっていたので、ポイント付与の抜け落ちリスクがあり、オーナー様の不満を生みかねないと感じました。
その点、アンバサダークラウドの仕組みは良くできていて、これこそ求めていたシステムだと感じましたね。

つながりの重要性を実感したのは、被災者支援がきっかけ

LiB:オーナー様との接点を強化しようと思った背景には、どんなきっかけがあったのでしょうか?

藤原様:3.11の時、被害が大きかった三陸沿岸には、70 棟のオーナー様が住んでいました。当時は現地がどうなっているかわからず、内陸に住んでいるオーナー様の家でも様々な問題が起きていました。その時にしたことは、まず全社員で全オーナー様に電話をかけて、どういうトラブルが発生しているか聞くこと。一部のオーナー様の家でライフラインのトラブルが起きていたので、クロスの割れや建具の不具合などの比較的軽度なトラブルは対応の優先順位を下げさせてくださいとお願いしました。この時に学んだのは、会社として真摯に対応の方向性を見せることが大事だということ。そして、コミュニケーションを取れるようにしておくことで、お客様に納得してもらえて、安心してもらえるということです。

LiB:オーナー様とつながる仕組みが必要だと実感したのですね。

藤原様:そうです。沿岸部は家が流されてしまいましたから、オーナー様がどこに避難しているかわかりません。近くの体育館などを回り、避難者の名簿を見て居場所を突き止め、お見舞いを持って行ったり、支援物資を届けに行ったりしました。そういう取り組みをしていると、近くにいる方たちが、「あれはどこの会社の人?」「なんでトイレットペーパーを持ってきてくれるの?」「どうして子供たちにアメを配ってくれるの?」と話が広がっていきます。普段は意識していないのですが、きちんとしたつながりができていればオーナー様のためになりますし、ファン作りにもつながると思いました。

立ち上げ時の業務管理や記事テンプレート提供など、心強いサポート

LiB:アンバサダークラウド導入に向けた不安はありましたか?

藤原様:アンバサダークラウドの運用などで仕事が増えると、社内で「やらされている感」が出てしまいます。社員がいい案を思いついたとしても、提案すると仕事が増えるのであれば言わないというような消極的な雰囲気になるのではないかと懸念もありました。そこでLiBさんと連携し、次のミーティングまでにどういった作業をするか、立ち上げまでの準備で何をするかを洗い出し、役割をきちんと決めました。当社の各担当がやることとLiBさんがやってくれることを整理して、どれくらいの負担が発生するかを事前に把握できました。実際にはLiBさんがほとんど進行管理をしてくれて、私は「いいね」「お願いします」と言っていただけのように思います(笑)

LiB:アンバサダークラウド運用のために必要な業務はきちんと期日通りに実行されていったのでしょうか?

藤原様:そうですね。会議ごとの議事録が明確で、今日やること、やったこと、いつまでにやるかなどがきちんと決まります。やるはずのことが放置されたままだと、蔭山さんの顔色が変わって「やっていないですか?」「いつやるのですか?」とお尻を叩いてくれるので、期日通りに実行できています(笑)。

LiB:ほかに、不安はありましたか?

藤原様:記事を書くことに慣れている社員がいなかったため、その点は少し心配でした。何を書けば良いか、何がNGなのか、オーナー様がどんな記事を読みたがっているのか、といったことがわからず、判断できないのです。ただ、LiBさんが多くの記事フォーマットを持っていたので、それを借りて当社風にアレンジしました。ゼロから書くのは大変ですが、フォーマットがあれば社員も書きやすくなります。

LiB:どなたが記事を作成しているのですか?

藤原様:各店舗の営業アシスタントで、計4 名が担当しています。当初と比べると、いろいろな切り口で、多様なジャンルの記事アイデアを思いつくようになったみたいです。猫と住んでいる家の話、自分の趣味の話、メンテナンスの話など。また、記事を読んだオーナー様が「いいね」を押してくれるので、それも励みになっているようです。最近は情報収集する視点も変わり、記事としてアウトプットする前提で情報やネタをインプットしていると感じています。

成功、失敗を共有できるチームを作るのが有効

LiB:社内でアンバサダークラウドの取り組みを浸透させていくためには、どんな方法が有効だと思いますか?

藤原様:当社の場合は、プロジェクトメンバーとして各店から選抜した人で会議を行うようにしました。1人で実行するのは大変ですが、同じことに取り組んでいる人が別店舗にいると、情報を共有できますし、難しいことがあれば相談もできます。成功も失敗も事例として共有できる体制を作ったことがよかったと思っています。

LiB:社員の皆さんからは活発に意見が出ていますか?

藤原様:はい。その点で有難かったのは、会議の進行を蔭山さん(LiBカスタマーサクセス担当)に担ってもらったことです。社員の意見を引き出す質問力がすごいと感じました。踊らされるようにして色々と意見を出す社員を見ながら、マジシャンだなと思いました(笑)。

LiB:実際、オーナー様にはどのような情報を発信しているのですか?

藤原様:暮らしに関しては、例えば、水道凍結対策などの情報があります。我々の地域は雪国ですので、秋口になると水道凍結前に水落としをして、水道管に巻いてある電熱線のスイッチを入れます。そのタイミングについてお知らせしています。地震対策では、停電したらブレーカーを下げましょう、お風呂のお湯を残しておくようにしましょう、といった情報発信もしています。地震が起きた時の対応は3.11の時に学びましたが、時間が経つと忘れるものです。オーナー様に普段から、万が一の時にも、役立つと感じてもらえるようなサイト作りを心がけています。もちろん、真面目な話ばかりだと肩が凝りますので、遊び心がある情報発信やゲーム形式のコンテンツも増やしていきたいね、と話しています。

真の狙いは従業員満足度の向上も

LiB:アンバサダークラウドの導入によって社員の方々はどのように変わりましたか?

藤原様:アンバサダークラウドは、オーナー様とつながり、満足度を高めるという目的がありますが、本心としては社員の満足度を高めたいという思いがありました。家づくりが難しいのは、工程通りに家を作るだけではなく、プラスアルファが必要な点にあります。例えば、クッキーをくれたお姉さんが優しそうだったとか、現場監督が頼もしかったとか、オーナー様はそういった点を見ています。そこを拾っていくことが大事ですし、オーナー様が満足してくれることが、最終的には社員満足につながっていくと思っています。

LiB:オーナー様との接点が増え、オーナー様が嬉しかったことをSNSで発信してくれることになって、満足してくれていることがわかるのですね。

藤原様:今までは、オーナー様にSNSのアカウントを持っているか聞いたこともありませんでしたし、写真をアップしてくれていたとしても、そのことを知る機会がありませんでした。アンバサダークラウドを導入したことで、身近なところにファンがいると気づくことができました。また、我々は家を建てることに誇りを持っていますし、オーナー様が喜んでくれているとわかると、仕事も楽しくなりますよね。すると、会社を辞めてしまう人も減りますし、社内環境改善の意見も出やすくなります。就職活動をしている人たちも、「この会社は楽しそう」と思って入社してくれます。アンバサダークラウドの効果としては、顧客満足度も大事ですが、社員満足度を高められることが嬉しいポイントだと思っています。

LiB:紹介獲得の成果についてはどのようにお考えですか?

藤原様:以前は、1施主1受注を目指していました。1人のお客様から1人お友達を紹介してもらうということです。今は紹介で十分と考えています。契約につながるか、家を建てる予定があるかどうかに関係なく、当社のイベントにお友達を連れてきてくれれば、それでいいと思っています。もしかしたら将来家を建てるかもしれませんし、イベントで当社の社員が楽しそうにしている様子や、オーナー様と社員が親しく話している様子を見て、そんな関係性をいいなと思ってくれるかもしれません。このような積み重ねによって長期的なプラスの流れを作っていけると思っています。

オーナー様も社員もさらに喜ぶ仕組みを目指す

LiB:3カ月前に運用を始めてから、課題はありましたか?

藤原様:会員獲得です。アンバサダークラウドの運用開始に向けてオーナー様1300名くらいにハガキで一斉に案内を出したのですが、反応が良くありませんでした。それから、社員やLiBさんと何ができるか考えて、日頃の声かけや電話アプローチをして、現在は300人くらいになったところです。当初は1年かけて500人という目標だったので、早期に大幅達成してしまいそうです(笑)

LiB:どういう声かけをしたのですか?

藤原様:まずはサイトを認識してもらって、登録が簡単だと伝えて、体感してもらいました。営業のためのサイトではなく、オーナー様にメリットがあるサイトであることも伝えました。登録いただいたオーナー様は、最終的にはポイントに応じてプレゼントを受け取ることになりますが、プレゼントをもらうためではなく、当社とつながってもらうことに価値を感じて登録してくれていると思っています。また、「家づくりの写真をSNSに上げてアルバムの一部にしてみませんか」「家を建てている人に役立つ情報を開示してみませんか」、といった声がけに反応してくれる人が多く、家を建てた先輩として、誰かの役に立ちたいと思っている人が予想以上に多いことを実感しています。

LiB:最後に今後の取り組みについて教えてください。

藤原様:会員が増えた時にどんな方向で進めていくかがまだ具体的になっていません。例えば、フォトコンテストを開き、オンラインだけでなくオフラインでも様々な企画を実施していきたいと考えています。また、社員が楽しんで取り組めない施策も続かないでしょう。オーナー様が喜び、社員も喜ぶことをやり続ける。Win-Winにしていくという目標を見失わないように、アンバサダークラウドを浸透させていきたいと思います。

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